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池田義雄(セルフメディケーション推進協議会会長)
18. 大腸がんの早期発見

 人間ドッグで、大腸がんの前段階とみられている大腸ポリープの見つかる人が増えています。

 欧米、特に白人では昔から大腸がんによる死亡率が高く、注目されていましたが、わが国では肺がんと胃がんの罹患者が群を抜いていました。しかし、最近では様子が変わってきています。『がんの統計 2007年版』(財団法人がん研究振興財団)によると、2005年の部位別がん死亡数において、大腸がん(結腸と直腸)での死亡は男性で4位、女性で1位、男女全体で3位となっています。今後も大腸がんによる死亡数は伸び続け、近い将来肺がんや胃がんを抜くことも十分予想されます。

なぜふえるのか、増加の要因

 わが国で大腸がんが少ないといわれていた時代でも、ハワイやアメリカ西海岸などに移住した日本人には、白人並みの頻度で大腸がんがみられました。同じ日本人でありながらこのような差が生じるのは、同じ遺伝体質を持っていたとしても生活環境の違い、特に食生活の差によるものと考えられています。

 生活習慣上の第1の差は、肉や脂肪の摂取量の違いです。第2の差はよく飲まれる酒類の違い(特にビール)、第3の差は野菜摂取量の違いです。加えて運動不足も目立ち、肥満者が多いのも日系二世、三世の特徴です。そのため大腸がんばかりでなく、糖尿病、脂質異常症、高血圧などの罹患率も高く、動脈硬化による心筋梗塞なども増加しています。

早期発見のすすめ方

 口から始まり肛門に終わる消化管は、それぞれの部位で多様な機能を果たしています。口から入った食べ物は小腸で栄養分を吸収され、その後大腸に移行し、主として水分の吸収が行なわれています。

 結腸から直腸、そして肛門までの長さは約2mです。大腸ポリープ(大腸がん)は、この区間のどこにでもできる可能性があります。なかでもできやすいのが、結腸のS字上部と直腸です。

 人間ドッグなどでの大腸ポリープ(大腸がん)の発見は、便の潜血反応陽性をきっかけとしたものが多くみられます。これは、隆起タイプの大腸ポリープ(大腸がん)が出血しやすい性質をもっているためです。しかし、隆起タイプと同等の頻度で非隆起性、即ち扁平状の大腸ポリープ(大腸がん)もあります。このタイプでは、ほとんどの場合、便潜血反応は陰性です。

 そこで、大腸内視鏡検査が必要となります。特に、血縁者に消化器のがんのある方、胆嚢の手術をされた方、胃や胆嚢にポリープのある方、顕著な便秘症の方などは、この検査が大腸ポリープ(大腸がん)の早期発見につながります。

2008年06月 掲載