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池田義雄(セルフメディケーション推進協議会会長)
20. 乳がんの早期発見

 わが国ではがんの早期発見を目指し、「がん検診」が広く行なわれています。もちろん女性特有の「乳がん」も、その対象です。

乳がん増加の背景

 日本人と遺伝素因が同じ、ハワイや米国の西海岸で暮らす日系一世、二世の人達の乳がん罹患が、白人並みに増加しています。これは、生活環境の急激な欧米化と無関係ではないでしょう。

 生活環境の変化で、最も注目されるのは食生活です。がん全体の原因のうち、食物要因と喫煙要因がそれぞれ30%といわれていますが、食物要因とは主に栄養学的にバランスの欠いた食生活のことを指します。これは運動不足と相まって、肥満を促進させます。

 肥満を形成する脂肪組織は、乳がんの発症と密接に関連する女性ホルモン、エストロゲンを産生します。ということは、肥満こそが乳がん発症の重要な背景だともいえます。

マンモグラフィーによる検査

 乳がんで亡くなる人は、年間1万人を超えます。がん研究振興財団の「がん統計2007」によると、乳がんは女性の部位別がん死亡順位では5位ですが、患者数の割合では20人に1人ということで1位になっています。

 この差は、早期発見・早期治療に取り組めば、乳がんによる死亡率は低くできることを意味します。そこで、乳がん多発世代である40代を中心に、30〜50代の女性については積極的な乳がん健診が勧められます。

 各地域で実施されている乳がん検診は、これまで触診法が中心でした。しかし、これは見逃し率も高く、厚生労働省はマンモグラフィー(乳房X線撮影)による乳がん検診を推奨しています。

 血縁に乳がん罹患者のいる方、肥満気味の方、未婚の方などは、マンモグラフィーによるがん検診を、少なくとも年1回は受診されることをお勧めします。現時点では、これが乳がん予防の賢い対応だといえるでしょう。なお80年代に米国で始まった「ピンクリボン運動」はわが国にも波及し、乳がんの早期発見に力を注いでいます。

2008年08月 掲載