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池田義雄(セルフメディケーション推進協議会会長)
28. コレステロールが気になる人へ
 血中のコレステロールは80%が肝臓で作られ、残りは食品から摂取した分によっています。コレステロールは人間の体にとって不可欠な成分で、ホルモン産生の素材になるなど重要な役割を多く担っています。コレステロールを適正に保つために、食品からの摂取量は1日300mg程度までがすすめられています。

 血中のコレステロールが多すぎると動脈硬化を促進させ、狭心症や心筋梗塞の危険を増大させることはすでによく知られているところです。一方血中のコレステロールが少なすぎるのも問題で、脳出血やがんにつながりやすいといわれています。

 さて血中コレステロールの見方ですが従来はその総量で表されてきましたが、昨今はLDLコレステロール(いわゆる悪玉コレステロール)とHDLコレステロール(いわゆる善玉コレステロール)に分けて評価しています。

 コレステロールのコントロール目標は、悪玉のLDLコレステロールが120mg/dLを超えないようにし、善玉のHDLコレステロールについては40mg/dL以下にならないようにすることです。

おいしいものにはご用心
 コレステロール値(LDLコレステロール値、悪玉)が気になり始めると、大多数の人は食生活の改善を考えます。しかし残念なことに、コレステロール含有量の多い食品は多くの人が「おいしい」と感じるものが多いのです。例えば、ジューシーなステーキ、高級寿司ねたのイクラやうに、世界三大珍味のひとつでフランス料理でもお馴染みのフォアグラ、そして普段の食事でもなじみが深い鶏卵などです。

 コレステロールがとくに多いものはごく大まかに、卵の黄身、動物の内臓(魚卵、しらこ、レバーなどのもつ)と覚えておきましょう。

 コレステロールの多い方(LDLコレステロール120mg/dL以上)は、高LDL-コレステロール血症とされ臨床的には肥満か太り気味の方が多く、コレステロールの多い食品のとりすぎに注意するだけでなく体重を標準体重*に近づけるように心掛け、そして適度な運動が必要です。コレステロールが気になる人にもやはり「一無、二少、三多」の実行がお勧めです。

*標準体重(kg)=身長(m)×身長(m)×22
薬物療法と体外排出を促す食品成分
 高LDL-コレステロール血症が食事改善や運動で軽快しないときには薬物療法を行いますが、肝臓でのコレステロール生成抑制には、スタチン系と呼ばれる薬物が優れた効果をもたらします。食品から摂るコレステロールのコントロールはもちろん、肝臓での余分なコレステロール生成を防ぎ、余分なコレステロールがある場合には、それを体外に排出させることがポイントになります。

 一方、コレステロールの排出については、特定の食品成分が有効だということが分っています。その食品成分は、海藻に含まれる「アルギン酸」とよばれる食物繊維、大豆に含まれる「大豆蛋白質」や「リン脂質結合大豆ペプチド」、甲殻類の被殻に含まれる「キトサン」、植物油中に微量に存在する「植物ステロール」などです。これらはいずれも、厚生労働省認可の特定保健用食品として提供・販売されていますので、コレステロール値が高めの方や「予備群」であると指摘された方は、上手に利用することをおすすめします。

2009年03月 掲載