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池田義雄(セルフメディケーション推進協議会会長)
29. 歯周病を予防し「8020(ハチマル・ニイマル)」を目指す
80歳に至っても健康な歯を維持
 「健康日本21」による国民健康づくり運動では、虫歯と並んで「歯周病」が成人における重大な生活習慣病の1つとしてとりあげられ、日本歯科医師会が中心になり「8020運動」を展開しています。これは虫歯と歯周病を予防することで80歳に至っても20本の健康な歯を維持することを目指しているものです。
 もともと口腔内はからだの中でも特に細菌などの微生物が多いところで、歯磨きを怠ったりすると歯周病の原因となる細菌が食べかすと混じり合い歯垢(プラーク)をつくり、歯の表面に付着したり、歯肉と歯の隙間に侵入していわゆる歯周ポケットをつくるようになります。
 歯周病の怖さは、これを放置することで歯の消失をまねくだけでなく、たとえば、歯周病を起こしている歯肉組織から歯周病の原因菌が血液の中に入り込み、血管、特に心臓を取り巻く冠状動脈の内側に貼り付いて血栓を作り心筋梗塞を起こす可能性が高まります。また、高齢の方に多い誤燕性肺炎の原因になることも多いのです。このように歯周病はいろいろな全身疾患との関わりが多いことがわかってきています。
 虫歯と歯周病を予防して80歳に至っても20本の健康な歯を維持することこそが、年金世代を謳歌するために必須なのです。
歯周病の症状とセルフチェック
 歯周病は、歯肉炎と歯周炎の総称です。どちらも歯垢(プラーク)が原因で起こってきます。歯肉炎は炎症が歯茎の部分に限られている状態ですが、歯周炎は炎症が広がって歯の回りの組織や歯茎の下の歯槽骨を破壊するまでに至る病状の進行した状態だとして捉えられます。
 歯周病にかかっているか、どうかのセルフチェックについては、以下の9項目の有無を調べることをお勧めします。
 (1)歯磨きするとき出血する、(2)歯茎が痩せてきた、(3)歯茎が痩せて食べ物が歯と歯の間に詰まりやすい、(4)歯茎が痩せて冷たいものがしみる、(5)歯が伸び長くなってきたように見える、(6)歯がうく、(7)固いものが噛みにくい、(8)前歯が前に出てきた、(9)歯が動く。
 以上のような症状が1つでもみられたならば、歯周病が強く疑われます。進行して手遅れにならないように歯科でのチェックが必要です。
8020のための歯のセルフケア
 歯を喪失する二大原因は虫歯と歯周病です。「8020運動」が目指す80歳でも健全な歯を20本以上保有するためには、歯周病予防こそが欠かせません。
 歯周病を防止するためには、先ず原因となる細菌が繁殖している歯垢(プラーク)を除去することから始めます。歯と歯茎の間に溜まった歯垢1mgの中には10億もの細菌が棲みついていると言われています。そして、この中の10数種類の細菌が歯周病の発症に強く関係していることが明らかにされています。
 そこで、セルフケアの決め手は食べ物を食べたら、歯間ブラシなどで歯についたままになっている食べかすを取り除き、その上で殺菌効果のある歯磨き剤などで歯磨きし、原因菌を殺菌して口の中を清潔にすることです。これによって口腔内を歯周病にかかりにくいクリーンな環境に保つように致します。
 歯垢の除去が十分でないと歯垢と唾液成分が混じりあい多孔質で硬い歯石になって歯の表面にこびりつくようになります。これも歯周病の原因になる細菌の格好の棲みかになりますので、定期的に歯の健診(かかりつけの歯科医師と相談して年2〜3回)を受け、歯石のチェックと除去をしてもらいましょう。
2009年05月 掲載