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9. 水の中ってすばらしい!
長阪裕子(三咲内科クリニック、健康運動指導士)
水中運動でチョー気持ちよく、楽しく運動量を増加しよう!

 まさに今、北京オリンピック開幕中! 選手たちの輝かしく懸命な姿に深い感動と勇気をもらいます。競泳選手たちのあの魚のような美しい泳ぎにもうっとり。2大会連続2連覇を果した北島選手が「チョー気持ちいい!」という水の中、実はとても不思議な世界なのです。皆さんご存知ですか?

 実は私、長年競泳に関わっていたことから、体育系の大学で非常勤講師として水泳の授業を受けもっています。健康づくり運動の指導者や体育科教師などを目指す学生たちに、4種目の水泳だけでなく、健康づくり運動として注目されている水中ウォーキング、水中レクレーション、アクアビクスなどの指導をしています。授業後は学生も私もあのチョー気持ちいいモードになっています。
水の中の不思議 ―水中環境の特性―

「浮力」・・・誰もが軽く!体脂肪の多い人ほどプカプカ

 水面が臍位だと体重は約半分になり、首まで浸かると月の重力とほぼ同じになるといわれています。また、脂肪は筋肉や骨より比重が軽いので体脂肪率の高い人ほど浮きやすいです。膝や腰に痛みのある人や肥満のある人、月面お散歩体験をしてみたい人には朗報です。力を抜いて水に浮くと、本当にリラックスしますよね。

「抵抗」・・・筋トレ効果も期待大!

 水の中では陸上のように速く動けません。空気抵抗よりも水の抵抗の方が非常に大きいためです。この抵抗が負荷となり、同じ運動の場合には速く行うほど、また表面積の大きいほど増えます。つまり、肥満した大きな身体の人は、ゆっくりとした動きでも負荷量が増えてエネルギーを多く消費します。
 また、陸上ウォーキングだけでは筋肉への負荷が小さいため筋力アップしない下肢の筋肉群も、水中ウォーキングではより大きな負荷が加わるので筋力アップも期待できます。

「水圧」・・・血行促進!脚の上下でマッサージ効果も!

 水深1メートル毎に0.1気圧の水圧が加わり、深くなるほど圧力が増します。つまり、水の中で立った時、一番強く水圧を受けるのが足であり、うっ血やむくみの解消にも良いとされています。脚を上下させれば水圧が変化しますので、筋肉に対するマッサージ効果も生じます。よって下肢の血液循環の悪い高齢者や高度肥満者に有用であるとも考えられています。

「水温」・・・小さな運動で大きなエネルギー消費!

 水は空気よりも熱を伝えやすいため、水中では立っているだけでも体温低下を防ぐために体内のエネルギー生産を活発にします。つまり、水中ではじっとしていてもエネルギーが消費されやすいので、ゆっくりとしたウォーキングでも陸上より多くのエネルギーが消費されるのです。

 加えて、水の音には脳をリフレッシュさせる効果もあるとか。某アミューズメントパークではそれを利用して、テーマの異なる各エリアの境目には必ず滝など水の音があるそうです。

 ストレス解消にも一役かってくれる水中運動、皆さんも「チョー気持ちいい」体験してみませんか?ただし、疾患のある方は、水中運動を始める前に必ず主治医と相談してくださいね。

 「今日はプールで歩いてみようかな?」、「今日は自転車に乗ってみようかな?」なんてその日の気分によって運動が選べることも継続の重要な要因なのです。
2008年08月 掲載