27. トレーニングの原理・原則を知って、効果的な運動を!
長阪裕子(医療法人社団DM会 成田センタークリニック 健康運動指導士)
バンクーバーオリンピックが終わりました。浅田選手や高橋選手、たくさんの選手達の汗と涙と笑顔、本当に素敵でしたね。その姿の影には、私たちが想像を絶する程、ものすごい努力をされた日々があったからこそ、「見る」人たちに勇気と感動を与えてくれたのだと思います。 選手や関係者の皆様、本当に有難うございました 。お疲れ様でした。 さて、そんな選手達のグッドパフォーマンスには、効果的なトレーニングの積み重ねが必要です。これは、私たちのような健康づくりにおいても同様で、効果的な運動がなされなければ成果をもたらすことはできません。 そこで、その基本となるトレーニングの原理・原則について知って、もう一度、ご自身の運動内容について考え直してみませんか。 3つの原理
過負荷(オーバーロード)の原理一定水準以上の運動負荷を身体に与えないと運動効果は得られない。つまり、「いつもと同じ」では効果が得られないということです。日常生活の中で発揮する力、いつも行っている運動より少し負荷を多くして行うことが必要です。 可逆性の原理 運動で得られた効果も、止めてしまうと失われてしまう。しかも、運動をした期間が短いほど、運動効果は早く消失します。継続することが重要です。 特異性の原理 行った運動のエネルギーの使われ方や筋肉の活動の仕方と関係する能力が増加する。例えば、上半身の筋力トレーニングを行ったら上半身の筋力がアップしますし、持久的な運動をしたら持久力がつきます。 5つの原則
全面性の原則 全身をバランスよく、有酸素能力、筋力、柔軟性などの体力要素をバランスよく高めること。一つの部位に偏るのではなく、身体全体を使いましょう。ウォーキングだけでなく、筋力トレーニングやストレッチングも必要です。 意識性の原則 運動の内容、目的、意義をよく理解し、積極的に取り組むこと。何のために運動を行うのか、どこを動かしているのか、意識をしながら行うことが大切です。 漸進性の原則 体力や技術の向上に伴い、徐々に負荷や課題を高めること。全く運動していなかった人が急に走り始めたり、急に難しいスポーツや技術に挑戦したりするのは危険を伴うことがあります。歩くことに慣れてきたら、少しずつ早歩きにしたり、階段を上ったり下りたり。15分の運動になれたら、次は16分、17分…20分と、焦らず少しずつレベルアップすることが大切です。 個別性の原則 運動の実施内容は、性、年齢、身体状況、体力、生活環境、性格、運動嗜好など個人の特質を考慮し、それに応じて行うこと。特に、健康づくりにおいては、他人と競争せずに自分にあった運動を無理なく取り入れる事が大切です。例えば、膝が痛い人は無理して歩くのではなく、水中運動や椅子に座って運動をする選択肢もあります。 反復性の原則 運動の効果を得るためには、繰り返し、規則的に、長期間行うこと。運動は1回やったからと言って効果が得られるものではなく、続けることによって得られる効果が大きいです。「継続は力なり」ですね! いかがでしたでしょうか?3ヶ月間運動して身体が引き締まった!と喜んでいても、やめてしまえば戻ってしまいます(可逆性の原理)。下半身の筋力アップしたい!と思っても、ウォーキング(有酸素運動)だけではダメで、スクワットなどの筋力トレーニングが必要です(特異性の原理)。 皆さんの効果的な運動を通した健康づくりにお役に立てれば幸いです。 2010年03月 掲載
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