緊急提言「避難所での健康運動のすすめ」
セルフメディケーション推進協議会
2016年4月更新
 避難所や仮設住宅で生活している被災された方々が、被災生活中の心身機能の維持と快復のための運動を中心としたセルフメディケーションに役立てられる「避難所での健康運動のすすめ!」をNPO法人セルフメディケーション推進協議会(会長:池田義雄)が公表しました。

 2016年熊本地震により被災された地域の皆さま、関係者の皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。

画像をクリックしファイルがダウンロードし、印刷してご利用ください(2枚)。A3サイズで印刷しポスターとしても利用できます。
 今回の地震は活断層に沿った震源帯でマグニチュード5以上を含む有感地震が集中して繰り返す、過去にはない特徴を示しています。このため、被災した危険な家屋に居住することが困難なため、避難者の数が急増しています。避難所の不足もあり、狭い車の中で過ごす方も多くなりました。このため、身体を動かすことが少なくなり、水分の不足もあってエコノミークラス症候群*1と呼ぶ血管病変に罹患される方が続出していると報じられています。

 不自由で不活動の状態が続く生活では、心身の健康が脅かされる危険性が高くなります。運動は生活のリズムをつく、ストレス対策にも有用です。1日も早く健康な生活を取り戻すためにも、運動を続ける必要があります。

 体の活動量が減少した生活が続くと、エコノミークラス症候群やロコモティブシンドローム*2の危険性が高まります。健康を守るために、生活者1人ひとりが対策することが重要です。できるだけ健康に過ごしていただくため、大切なことをまとめました。

 「2時間に1回、歩いたり、ストレッチしたり、体操して体を動かす」「座っている時も、ストレッチやマッサージを行う」「水分の摂取を意識して、こまめに行う」ことが重要です。

 当認定NPOセルフメディケーション推進協議会は東北大震災後の、被災地や仮設住宅での生活における、さまざまな健康への影響を少しでも防ぐため、「避難所での健康運動のすすめ」を提言し、実践を行いました。今回は遠距離もあり、直接のお手伝いが適わず申し訳ありません。ここにポスターを公開しますので、ぜひ手足を動かして頂き、血栓症などの危険を避けてください。

 ポスターでは写真入りで、立ち姿勢でできる運動や、座ったまま、寝ながらできるストレッチ、足や脚のマッサージのやり方を分かりやすく解説しています。被災者を支援する方々にも知っていただき、活用していただきたいと思います。

 テキストは日本健康運動研究所の協力を得て2011年に作成しました(本テキストは東京都防災ブックのP218-219にもイラストとして掲載されています)。

  1. エコノミークラス症候群は、長時間足を動かさずに同じ姿勢でいて、足の深部にある静脈に血のかたまりができ、この一部が血流にのって肺に流れて肺の血管を閉塞(肺塞栓)する病気。糖尿病や、高血圧、脂質異常症のある人は特に注意が必要となる。

  2. ロコモティブシンドローム(運動器症候群)は、日本整形外科学会が提唱している、運動器の障害によりリスクが高くなった状態。高齢化や運動不足などが原因となり骨、関節、筋肉などの運動器の働きが衰えると、生活上の自立度が低下し、介護が必要になったり、寝たきりになる可能性が高くなる。