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村田正弘(セルフメディケーション推進協議会 専務理事)
6. セルフメディケーションが役立つ目の炎症 [実践(3)]
 4月になりました。卒業、入学、進級あるいは社会人としてスタートした方、おめでとうございます。喜びや希望が一杯でしょうが、健康が大事ですから自分の身体の管理には気をつけてください。

 今まで2回、セルフメディケーションで治す具体例を紹介しましたが、もうひとつ役に立つ例をあげます。目や鼻、のどといった感覚器官系はセルフメディケーションの対象領域なのです。目にかかわるトラブル・・・トラブルといったのは、目には病気もありますがそれほどでもない炎症など種々の不快な状態が起こりがちだからです。目は繊細で複雑な構造をしていて、目の表面は結膜という粘膜で覆われています。眼球を覆う白目とまぶたの裏側の部分ですが、外側なので、細菌やウイルスによる感染、花粉などアレルゲンによるアレルギー反応による炎症が起こりやすいのです。

 症状として目やにが増えたり、充血がひどいときは眼科で診てもらい指示を受けます。市販のOTCの目薬には抗菌剤としてサルファ剤以外配合されていないので、状態がひどい場合は適確な効果のある医療用の抗生物質や抗ウイルス薬を使うためです。かゆみと涙が増えるのは、アレルギーによるもので鼻水やくしゃみなど花粉症の症状に伴って起こるので、抗アレルギー薬を含む目薬を使います。炎症が起こるのを防ぐには、手を洗うこと、水泳の後やごみやほこりが入ったら目を水道水で洗う、清潔なタオルを使うなどこまめな注意が効果的です。タオルの共用はさけてください。マスクを使って花粉症を防ぐのは立派なセルフメディケーションの実践ですが、眼鏡をかけることによって花粉の目への接触も少なくなります。

 目は神経が集中していて、普通起きているときはそれを使い続けるので疲れてきます。かすむ、痛む、まぶしい、充血する、涙がでるなどの症状は疲労していることのシグナルです。疲労を少なくするには、1時間に1回はちょっと目を閉じるなど休息をとるのがよいでしょう。また、環境条件をよくすることも大切です。照明は適切でしょうか。視力の矯正は大丈夫でしょうか。眼鏡やコンタクトレンズはあっていますか。最近は仕事や勉強で、コンピュータ画面を見る時間が多くなりました。スクロール作業は目の疲れを増します。さらに、ゲーム機器に携帯画面−もう目はオーバーワークで悲鳴をあげています。目か乾いた状態―ドライアイはこのような作業やコンタクトレンズの使用者に多い現代病といえます。涙と同じ成分にあわせた、人工涙液型の目薬が有効です。

 これからの季節、紫外線も目にとって大敵です。雪目は日光の紫外線が雪に反射して角膜から吸収されるもので、夏の海より春スキーは倍以上吸収されます。曇っていても安心できません。紫外線カットレンズのサングラス、目を完全に覆うゴーグル型を勧めます。

 多くの市販の目薬にはビタミン類が栄養補給ということで配合されています。ビタミンAは不足すると夜盲症になるといわれ、B2の不足も角膜に影響するとされます。通常の食事の中でこれらを多く含む食品をとるように心がけるのが一番ですが、総合ビタミン剤などをサプリメントととして使うのも目にとってよいでしょう。
2005年04月 掲載